2023.03.08 「働く女性の健康課題および企業の支援制度に関する調査」を発表:

オルガノンは、2023年の国際女性デーに合わせて、従業員1,000名以上の企業(大企業)に勤務する20~60代の
男女516名を対象に「働く女性の健康課題および企業の支援制度に関する調査」を実施しました。

女性の約8割が女性特有の症状による困りごとを抱えながら仕事をしている

調査に参加した女性の75.6%が女性特有の症状による困りごとを抱えていると回答しました。そのうち66.2%は3つ以上、30.3%は6つ以上の症状を抱えており、多くの女性が多様な困りごとと向き合いながら仕事に従事していることがわかりました。トップ5は「腹痛(42.2%)」「イライラ、感情的になる(37.2%)」「やる気がでない、疲労感(34.1%)」「頭痛(29.8%)」「不眠・日中の眠気(28.7%)」で、身体的症状から精神的症状まで多岐にわたりました。

女性特有の困りごとを抱える女性のうち約7割が仕事に支障をきたさないよう普段から努力している

困りごとを抱える女性のうち71.8%が健康管理や働き方など何らかの工夫を行っていると回答しました。健康管理の工夫で主なものは「月経周期の把握(32.3%)」「婦人科受診(18.5%)」「基礎体温の測定(13.8%)」、働き方の工夫は「有給休暇の取得(30.3%)」「在宅勤務/フレックス勤務(21.5%)」「仕事の前倒し進行(11.3%)」「月経周期を意識したスケジュール管理(10.8%)」でした。
一方で男性に「工夫をしている女性はどれくらいいると思うか」と質問したところ「半数以上/ほとんどの女性が工夫を行っている」と回答した男性は29.0%に留まり、働く女性の目に見えない努力が男性には十分に理解されていないことが示唆されました。

女性特有の症状に対する企業の支援制度について社内での説明や当事者が相談できる環境整備が不十分

女性特有の症状に対する勤務先での支援制度については、人事から説明を受けたことがある人が20.7%、上司-部下間で会話をしたことがある人が19.2%であり、大企業においても社内での説明や当事者が相談できる環境整備が十分ではないことが示唆されました。支援制度の有無については「よくわからない・知らない」と答えた人が男性で51.6%、女性で26.7%と女性向けの支援制度に対する男性の認知、関心が低いことが示されました。制度があると回答した女性で実際に利用したことがある人は46.3%と過半数に届かず、利用したことがある制度で主なものは「生理休暇(21.3%)」「柔軟な勤務形態(18.5%)」「婦人科受診のサポート(15.7%)」でした。一方で、今後利用したいと回答したのは「柔軟な勤務形態(42.6%)」「検診・受診のための休暇(42.2%)」「婦人科受診のサポート(39.1%)」「生理休暇(34.5%)」「更年期休暇(26.0%)」と自身の健康により向き合いたい意向が垣間見えました。

働く女性の多くが休暇取得やスケジュール調整をするなど、仕事に支障が出ないようになんらかの工夫を
している一方で、その隠れた努力は男性からは認識されにくい実態が浮き彫りになりました。職場における
性差の理解は、女性にとって働きやすい環境をつくるのみならず、男女ともに働きやすくパフォーマンスを
発揮できる生産性の高い組織を生み出し、ひいてはより良い社会の実現につながる重要な因子と考えます。
今回の調査が誰もが働きやすい職場づくりの一助にもなれば幸いです。

働く女性の健康課題および企業の支援制度に関する調査
調査手法:インターネット調査
調査時期:2023年2月8日~2月10日
調査対象: 従業員1,000名以上の企業に勤務する20~60代の男女516名(男性:258名、女性:258名)
実施主体:株式会社マクロミル ケアネット
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